バランスの良い食事とは?絶対に知っておきたいPFCバランス!

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こんにちは。
姿勢改善Studio きずな日暮里の藤田です。
「プロテインを買ったけど、どのくらい飲めばいいかわからない。」
「プロテインを飲むようにしたらかえって太ってしまった。」
「ダイエットで食事制限を始めようと思ってるけど、どのくらいまで食べてもいいかが分からない。」
「糖質はダイエット時には悪い印象。お米を食べるのは控えているけど、最近お尻が垂れてきた気がする。」
ということはありませんか?

皆さんがダイエットをする目的としては、生活習慣病の予防、あるいは改善の為にだったり、美容目的だったりすることが多いと思います。
少なくても不健康に痩せようという目的でダイエットに取り組む人はいないと思います。
健康的に痩せるためにはバランスの良い食事が欠かせません。
バランスの良い食事を心がけるといっても、言葉だけでは抽象的なので具体的にどんな食生活をするべきなのかわかりづらいと思います。
バランスの良い食事とは、どういう食生活なのでしょう?
そのバランスの指標となるのが、今回のキーワード「PFCバランス」です。
皆さんはPFCバランスという言葉を聞いたことはありますか?

PFCバランスとは、三大栄養素の「P=たんぱく質」「F=脂質」「C=炭水化物」のカロリーのバランスのことを指します。

厚生労働省では「エネルギー産生栄養素バランス」として、生活習慣病の予防・改善の指標となる三大栄養素の目標量を、以下の通り提示しています。

※脂質→飽和脂肪酸は7%以下とする

この数値はあくまでも生活習慣病予防のための指標のもので、目的や目標によってこの比率は変化します。
なので、ダイエットの時にはダイエット向きのPFCバランスにする必要があります。

ダイエット向きのPFCバランスは、

どちらも炭水化物(糖質)の比率が多いことに驚いたのではないでしょうか?
なので「糖質制限ダイエット」で痩せるのは基本的にNGです。
もちろん、1日に摂取するカロリーを大きく下回るような「絶食」もNGです。
このバランスを大きく損なってしまうと、生活習慣病に限らず、リバウンドのしやすい身体になってしまったり、意図せぬお悩みを抱えたりする場合があります。

今回は三大栄養素を簡単に解説しつつ、PFCバランスの計算方法についてご紹介しようと思います。

三大栄養素について

・たんぱく質

筋肉を作る材料になる重要な栄養素です。
材料がなければ、筋肉をつくることができなくなります。
エネルギー源としてもそこそこ使いやすい栄養素なので、エネルギー源に回さないようにして材料として使いたい栄養素です。
なので、タンパク質が使われすぎたりして不足してしまうと体重が減ったと見せかけて筋肉が減ってしまうので、「体重は軽くなったけど思っていたのと違う..」ということになりやすいです。
また、血液の成分「赤血球」のヘモグロビンは、ヘモ=鉄、グロビン=たんぱく質でできているので、赤血球が壊れてしまうことで貧血にもなる場合があります。
タンパク質のカロリー量は1gあたりおよそ4kcalです。

・脂質

脂質は体温を保つ役割があるので、不足すると体温が下がったり皮膚がガサガサになったりします。
また非常時のエネルギーとしてエネルギー源にもなります。
なので、「非常用として貯めこむけど使われづらい」という特徴があります。
3つの栄養素の中で1gあたりおよそ9kcalと最もカロリーが高いです。

また、脂質には、いろいろな種類があり「長鎖脂肪酸」や「中鎖脂肪酸」など長さ(炭素数)で分類されるものと、飽和度で分類する「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」があります。

中鎖脂肪酸は脂肪酸の中で最も脂肪になりにくく、体内に余分なエネルギーをため込まないことが研究により明らかになっています。

不飽和脂肪酸のオメガ3脂肪酸(n-3系)とオメガ6脂肪酸(n-6系)は人間の体内で生成することができないため「必須脂肪酸」と呼ばれています。

・炭水化物

脳や身体の動かす際の主なエネルギー源で、炭水化物はエネルギー源の中で最もエネルギーに変換しやすい栄養素です。
1gあたりおよそ4kcalです。
炭水化物は体内の消化酵素で消化できる「糖質」と、消化されない「食物繊維」にわけられます。
使われやすいエネルギー源なので、積極的に摂りたい栄養素ですが、やっかいなことに貯蓄できる量に限界があるので、過度に摂取すると脂肪に変換される場合があります。

糖質制限ダイエットが王道ダイエット方法として流行っていましたが、糖質が不足すると脂質よりたんぱく質のほうがエネルギーに変換しやすいため(筋肉や赤血球を分解してしまう)筋肉が足りなくなり、お尻が垂れたままだったり、ぽっこりお腹だけ残ったりします。
筋肉が落ちると当然基礎代謝も下がってしまうのでリバウンドの原因にもなります。

・まとめ

つまり、ダイエットの時には、
たんぱく質は、「たくさん摂りつつ、できるだけ身体の材料に回したい。」
脂質は、「必須脂肪酸以外はできるだけ最小限に摂りたい。」
糖質は、「使う分だけ摂りたい。」
ということを意識するといいと思います。

PFCバランスの計算方法

自分のPFCバランスを調べる前に、まず基礎代謝と1日の摂取カロリーを調べる必要があります。

・基礎代謝

基礎代謝とは、「人が生きて行くために必要な最低限のエネルギー」のことを言います。
肉体的にも精神的にも安静で、腕や脚を動かさずに24時間で消費するエネルギー量のことです。
この状態でも心臓はもちろん、体温を維持するためなどに筋肉や臓器が活動しているため、エネルギーを消費します。

基礎代謝の求めるには、一番有名な「ハリス-ベネディクトの式」(日本人式)という推定式を使います。

これを自分で計算するには、少し大変なのでこちらをつかってください。

「ハリス-ベネディクトの式」

私は、身長168,5cm、60kg、30歳なので1,530kcalとでました。

・1日の摂取カロリー

1日の摂取カロリーと基礎代謝は全く違います。
基礎代謝は「1日で消費する最低限のエネルギー量」でしたが、1日の摂取カロリーは「実際に1日で消費するエネルギー量」のことを指します。
1日の摂取カロリーを越えなければ徐々に痩せるということです。

中性脂肪は1gあたりおよそ7kcalです。
ですから、脂肪1kgに対して7000kcalなので、1日の摂取カロリーよりも230kcalくらい超えて、毎日食事を摂っていると1ヶ月(30~31日)で脂肪1kg増えるということになります。
脂肪には水分を含んでいますから、実際の体重では個人差もありますが2~3kgくらいの変化があります。

生活習慣や運動習慣によって1日の摂取カロリーは変わります。
完全に正しい1日の摂取カロリーを求めることは現状不可能なので、運動係数(運動強度依存定数A)を基礎代謝にかけることでおよその1日の摂取カロリーを調べることができます。

※軽強度→ウォーキング、筋トレ(低負荷)など
 中程度→筋トレ(高負荷)、ランニングなど
 高強度→HIITトレーニングなど

私の運動量では3の1.55に当てはまります。
ほとんどの方は基礎代謝に1.2~1.55をかければいいと思います。
4以降はアスリートレベルですね。。

私は、基礎代謝量1,530kcalでしたので
1530(kcal)×1.55(運動係数)=2371kcal(1日の摂取カロリー)

1日の摂取カロリーは2371kcalとでました。
つまり、2371kcalを超えることがなければ私は徐々に痩せます。
反対に毎日2600kcal以上の食事を摂取していると私は、1ヶ月で体重が3kg以上太ることになります。

・PFCバランス

1日の摂取カロリーを計算で求めることができましたので、これでようやく理想のPFCバランスの値を調べることができます。

徐脂肪体重とは脂肪を除いた体重のことです。
徐脂肪体重の求め方は体重から脂肪の重さを引けば求めることができます。
私の体重は60kgで体脂肪率は17%なので、まず体重に体脂肪率をかけて脂肪の重さを求めます。
60kg(体重)×17%(体脂肪率)=10.2kg(脂肪の重さ)

次に、体重から脂肪の重さを引くと
60kg(体重)ー10.2kg(脂肪の重さ)=49.8kg(徐脂肪体重)

タンパク質は徐脂肪体重の2~3倍(g)摂りたいので
49.8kg(徐脂肪体重)×2~3=99.6~149.4g

なので、1日に99.6g~149.4g摂りたいということです。

これをカロリーで表すと、たんぱく質は1gあたりおよそ4kcalなので、
99.6g×4kcal~149.4g×4kcal=398.4~597.6kcal
となります。

脂質は1日に摂取するカロリーの15~20%摂りたいので、計算はたんぱく質に比べて簡単です。

私の、1日に摂取するカロリーは先ほどの計算では2371kcalなので、
2371kcal(1日に摂取するカロリー)×15~20%=355.6~474.2kcal
これをグラムで表すと、脂質は1gあたりおよそ9kcalなので、
355.6kcal÷9kcal~474.2kcal÷9kcal=39.5~52.6g
となります。

計算はこれで最後です。
1日に摂取するカロリーの残りは炭水化物なので。
1日に摂取するカロリーから脂質とたんぱく質を引くと炭水化物の値を求めることができます。

2371kcal(1日に摂取するカロリー)ー398.4kcal(たんぱく質)ー355.6kcal(脂質)=1617kcal(炭水化物)
2371kcal(1日に摂取するカロリー)ー597.6kcal(たんぱく質)ー474.2kcal(脂質)=1299.2kcal(炭水化物)

よって、1299.2~1617kcalとなります。
これをグラムで表すと、炭水化物は1gあたりおよそ4kcalなので、
1299.2÷4kcal~1617÷4kcal=324.8g~404.2g
となります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
自分の身体に合ったPFCバランスを調べることができるようになると、自分の食生活を簡単に見直せるようになることができます。
最初の1ヶ月は少し大変ですが、カロリーを調べながら料理をしていると、この食材はどの栄養素がどれくらいあってどのくらいのカロリーがあるのかだんだん覚えてきます。
カロリーはあくまで指標でしかないので、精密な計算は必要ありません。
ざっくり計算でもカロリーを意識することで、オーバーカロリーを控えることができるようになるので、太ってしまうきっかけを減らすことができます。

まずは自分の身体に合った1日の摂取カロリーとPFCバランスを調べてみましょう!
そして、体重が2~3kg変動するごとに計算しなおして、カロリーを意識したバランスの良い食事を心がけましょう。