マンネリ打破!トレーニング効果が停滞する「プラトー」を乗り越えるための5つの変化点

トレーニングを続けていると、ある時期から急に成果が出にくくなる「プラトー」と呼ばれる停滞期が訪れることがあります。
もしかしたら、それはあなたが真剣に頑張ってきたからこそ訪れる、次のステージへ進むための大切なサインなのかもしれません。

この停滞期は、まさにあなたの努力の証です。
前向きに捉え、乗り越えることで更なる成長が期待できます。

身体の適応メカニズム

私たちの身体は、新しい刺激を受けるとそれに対応しようと変化します。
これを「汎適応症候群(はんてきおうしょうこうぐん)」といい、トレーニングにおいても同様です。
同じ刺激を繰り返していると、身体はその刺激に慣れてしまい、それ以上の成長が難しくなってしまうのです。

成長のための習慣レベルアップ

最終的に、私たちの身体は日々の習慣に適応していきます。
トレーニング効果が停滞するということは、今のトレーニング習慣に身体が適応しきった証拠とも言えるでしょう。
さらなる成長を目指すためには、現在の習慣のレベルを一段階引き上げることが必要になります。

あなたはどのタイプ?停滞を引き起こす4つの原因チェックリスト

トレーニングの停滞には、いくつかの原因が考えられます。
ご自身のトレーニングを振り返り、当てはまる項目がないかチェックしてみましょう。

  • トレーニング刺激の不足
  • いつも同じ重量、回数、セット数で行っていませんか?
  • 新しい種目やトレーニング方法に挑戦していませんか?
  • フォームの乱れや身体の使い方の癖
  • 重量を追い求めるあまり、無理な姿勢でトレーニングしていませんか?
  • 特定の部位ばかりに負担がかかっていませんか?
  • 休息の不足
  • 十分な睡眠時間を確保できていますか?
  • 筋肉痛が残っているのに、無理してトレーニングを続けていませんか?
  • 栄養の偏りや不足
  • タンパク質や炭水化物など、筋肉の回復に必要な栄養素をしっかり摂れていますか?
  • バランスの取れた食事を心がけていますか?

多くのクライアント様で、これらのような原因から停滞期に入られるケースをよく見かけます。
例えば、重量を追い求めるあまり、無意識に体幹の安定性が失われているケースも少なくありません。

停滞を打ち破る!今日からできる5つの「変化点」アプローチ

① 「刺激」を変える:漸進性過負荷の原則を使いこなす

筋肉成長の基本原則

筋肉に成長を促すためには、常に新しい刺激を与えることが重要です。
「漸進性過負荷の原則」とは、徐々にトレーニングの負荷を高めていくことで、筋肉を成長させるという科学的な原則です。
新記録にチャレンジするような、いままで以上の負荷を継続的に与える習慣づくりが、さらなる成長へと繋がります。

トレーニング変数の活用

重量や回数を少しずつ増やしたり、セット間のインターバルを短くしたりするのも効果的です。
また、ドロップセットやスーパーセットといったトレーニングテクニックを取り入れるのも良いでしょう。
いつものベンチプレスをダンベルプレスに切り替えてみるのもオススメです。

② 「使い方」を変える:身体のプロが教えるフォームの再点検

正しいフォームの重要性

単に重量を増やすだけでなく、正しいフォームでトレーニングを行うことが非常に大切です。
特に、お腹に力を入れる「腹圧」と、骨格を効率的に使う「骨軸支持」は、全身の力を伝える上で欠かせません。
多くの身体を見てきましたが、代償動作(チーティング)は、効率的な力の伝達ができていないサインであり、怪我に繋がることも少なくありません。
何のためのフォームかを意識しましょう。

腹圧についてはこちら
その腰痛・ぽっこりお腹、原因は「腹圧」かも?腹圧について詳しく解説!

骨軸支持とは、骨で支えるということです。骨で支える姿勢とは?
「良い姿勢はつくるもの」──無意識を味方にする3ステップ意識トレーニング

身体の連動性と体幹の役割

例えば、スクワットで膝が内側に入る場合は、股関節周りの筋力や柔軟性が不足している可能性があります。
バイオメカニクスに基づくと、体幹が安定していることで、四肢への力の伝達がスムーズになり、より安全で効果的なトレーニングが可能になります。

③ 「休息」を変える:勇気ある「デロード」で心身をリフレッシュ

休息の必要性

「休むのもトレーニングのうち」という言葉があるように、適切な休息は成長に不可欠です。
意図的にトレーニング強度を下げる「デロード(積極的休養)」は、筋肉だけでなく、疲労した神経系を回復させるためにとても有効です。
超回復の理論に基づくと、筋肉が完全に回復し、以前よりも強くなるためには十分な時間がかかります。

休養とは?2つの休養をバランスよく取り入れよう!

デロードの実践方法と効果

週に1回、普段のトレーニングの強度を半分以下に落とす日を設けたり、トレーニング自体を数日間休んだりするのも良いでしょう。
実際にデロードを取り入れて、停滞を乗り越え、さらにパフォーマンスを向上させたクライアント様もたくさんいらっしゃいます。

④ 「栄養」を変える:回復を加速させる食事の基本

筋肉成長に不可欠な栄養素

筋肉の修復と成長には、適切な栄養摂取が不可欠です。
特に、タンパク質は筋肉の材料となり、炭水化物はエネルギー源として重要です。
トレーニング後30分以内にプロテインを摂取するだけでなく、その前の食事もバランスが取れているか見直してみましょう。

バランスの取れた食事の重要性

一般的に、体重1kgあたり1.6g〜2.2gのタンパク質摂取が推奨されています。
良質な脂質やビタミン、ミネラルも忘れずに摂ることで、身体全体の機能が向上し、回復が加速します。

たんぱく質以外の食事バランスについてはこちら
目的別にわかる!健康・ダイエット・トレーニングのための摂取カロリー管理方法とPFCバランス解説

⑤ 「分割」を変える:トレーニング分割法の見直し

分割法で刺激を変化させる

トレーニングの頻度や部位の組み合わせを見直す「分割法」の変更も、停滞打破に有効です。
例えば、全身を一度に鍛える「全身法」から、上半身と下半身に分ける「上半身・下半身分割法」、あるいは特定の部位ごとに鍛える「部位別分割法」へと切り替えることで、各部位への刺激の入り方が変わります。
クライアント様のライフスタイルや、週にトレーニングできる頻度に合わせて、最適な分割法を提案しています。

自分に合った分割法を見つける

例えば、週に2回しかトレーニングできない方には全身法、週に4回以上トレーニングできる方には部位別分割法が適している場合があります。
様々な分割法を試してみて、ご自身の身体に合った方法を見つけてみてください。

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まとめ

  • プラトーはあなたの成長の証です
    トレーニングの停滞期は、あなたが真剣に取り組んできたからこそ訪れる、次のステップへの大切なサインです。
  • 原因を特定し、適切なアプローチで乗り越えましょう
    トレーニング刺激、フォーム、休息、栄養、分割法の5つの視点から、ご自身の状況に合わせた変化を取り入れることが重要です。
  • プラトーを成長のチャンスに変えましょう
    この機会に身体とじっくり向き合い、新たな自分をアップデートする最高のチャンスだと捉えてみてください。

トレーニングの停滞は、多くの方が経験する自然なプロセスです。
諦めずに、ご紹介した5つの変化点を日々のトレーニングに取り入れてみてください。

あなたの身体はきっと、その変化に応えてくれるはずです。
焦らず、じっくりとご自身の身体と向き合い、理想の自分へと近づいていきましょう。