筋トレをしていると、ふと「これ以上ゴツくなりたくない」と思うことはありませんか?
スーツをカッコよく着こなしたい、引き締まった身体で見せたい──そんな願いから「細マッチョを目指したい」と考える方も少なくありません。
この記事では、細マッチョとはどういう体型か、どんな筋トレをすれば近づけるのかをわかりやすく解説します。
体型づくりに欠かせない姿勢やフォームの重要性にも触れていきます。
細マッチョとは?どんな体型を目指すのか
細マッチョの定義と体脂肪率の目安
「細マッチョ」は筋肉がしっかり付きながらも、全体としてはスリムに見える体型です。
ゴリマッチョとの違いは、筋量よりもバランスと体脂肪率の低さにあります。
細マッチョと呼ばれるための目安として、以下のような基準が挙げられます。
- 体脂肪:10〜15%前後
- BMI:20~23程度
- 体幹(腕、脚以外の胴の部分)をメインに鍛えられている
- しっかり筋肥大を狙うトレーニングをする
ゴリマッチョとの違い
ゴリマッチョと細マッチョの違いは「筋量の絶対値」だけではありません。
主な違いは以下の通りです。
比較項目 | 細マッチョ | ゴリマッチョ |
---|---|---|
体脂肪率 | 低め(10〜15%) | やや高めでも可 |
筋肉のサイズ | しっかり発達 | 大きく発達 |
体型の印象 | スマート/バランス重視 | 迫力/重量感 |
トレーニング傾向 | 体幹・高重量中心 | 全身・高重量中心 |
細マッチョは「脱いでも締まっている」「服を着てもスタイリッシュ」な印象を与える体型です。
細マッチョになるにはどんな筋トレが必要?
細マッチョに向いている筋トレ
引き締まった印象の身体をつくるには、多関節で体幹にも効く種目が有効です。
太くしたくないからと言って重量に向き合わないのはNGです。
筋肉をつけるのはそんなに甘くありません。
高重量×中回数(8~12回)でしっかり身体を追い込みましょう。
代表的なのは以下のような種目です。
- ベンチプレス(胸・肩・腕)
- デッドリフト(背中・お尻・体幹)
- プッシュアップ(胸・体幹)
- チンニング(背中・腕)
どれも姿勢を安定させる力が必要となるため、自然と体幹が鍛えられます。
とにかくBIG3を頑張りましょう
いわゆる筋トレBIG3(ベンチプレス・スクワット・デッドリフト)は、体型づくりにおいても有効です。
ただし細マッチョを目指す場合、次のような選択がポイントになります。
- ベンチプレス:◎ → 上半身全体にバランス良く効く
▶ベンチプレスのフォームを徹底解説!正しいやり方と効果を引き出すコツ - デッドリフト:◎ → 体幹・姿勢改善に最適!足も鍛えられる
▶デッドリフトのフォームを徹底解説!腰を痛めない安全なやり方と効果を引き出すコツ - スクワット:△ → 足を太くしたくない方は控えめに
▶バーベルスクワットの正しいフォームとは?目的別に効果を最大化するコツを解説!
スクワットは代謝向上には効果的ですが、脚を太くしたくない方は頻度や重量を調整するとよいでしょう。
避けたい筋トレの特徴
細マッチョを目指す方にとって、以下のような筋トレは優先度が下がります。
- 高重量×低回数で脚・腕を追い込む種目
体幹ならOK!しっかりと狙いを絞って効かせること。
脚・腕を鍛えるなら中回数12~15回ができるくらいの重量に抑えましょう。 - マシンでの固定軌道トレーニング(体幹の関与が少ない)
マシンは補助的に使うことで、細かい筋肉の調整や仕上げに活用できます。 - 一部位だけを集中的に鍛える“分割法”のやりすぎ
マイナーなトレーニングになりがり、BIG3から逃げてはいけません。
「鍛える部位」の選択と「どう鍛えるか」が体型を決めます。
鍛えてもスマートに見える筋肉と、太く見える筋肉を意識して選択し、
どのようなフォームと重量で鍛えるか?を考え戦略をたてましょう。
細マッチョを目指すうえで注意したいこと
鍛えてもスマートに見える筋肉
- 広背筋:背中を鍛えることで、より胸や腹筋に効かせることができます。
- 腹筋群:シックスパックを作ったり、ウエストを締めたり、身体を支える重要部位です。
- 大胸筋:かっこいい胸板は誰もが憧れると思います。大胸筋単体だと服を着てもあまり目立ちません。
やりすぎると太くみえる部位とは
特に腕や脚は負荷をかけすぎると太くなりやすい部位です。
細マッチョを目指す場合は以下に注意が必要です。
- 上腕三頭筋・二頭筋:太い腕を作りたい場合は積極的に鍛えてOK
- 大腿四頭筋:脚を太くしたい方には有効。ただし発達しすぎると体幹主導のフォームが取りづらくなるため注意が必要です。
- 上部僧帽筋:首から肩にかけての筋肉が発達すると首が短くみえて太く見えてしまう
トレーニングの「目的」を見失わないように設計していきましょう。
食事と有酸素運動のバランス
いくら筋トレをしても、体脂肪率が高ければ細マッチョには見えません。
- タンパク質を中心に摂取(体重×1.5〜2g)
- 脂質は控えめに(30〜50g/日)
- 有酸素運動を週2〜3回取り入れる
- 食事のPFCバランスを整える(糖質・脂質・たんぱく質)
引き締める=燃やす仕組みも同時に意識することが大切です。
アンダーカロリーを作ると筋肉が増えづらくなるのでオーバーカロリーを意識しましょう。
筋肥大を目的としたオーバーカロリーは、一般的にTDEE(総消費カロリー)に対して +250〜500kcal/日が推奨されます。
TDEEの計算方法はこちらで解説しています。
▶アンダーカロリーとは?初心者でも失敗しない健康的なダイエット方法を解説
※体脂肪率が20%を超えている場合は、筋肥大前に一度引き締めるのがおすすめ。
姿勢とトレーニングフォームで体型は変わる
良い姿勢になれるフォームで鍛えると体幹中心に効く
トレーニング時の姿勢が良ければ、体幹に自然と力が入ります。
体幹が使えると、以下のような体型変化につながります。
- 胴体が締まりウエストがくびれる
- 腕や脚に頼らず全身で動ける
- 見た目のシルエットがスマートに
「フォームに迷ったら、背筋を伸ばしてお腹を締める」を合言葉にするとよいでしょう。
姿勢が悪いと腕や脚ばかり太くなる理由
猫背や反り腰でトレーニングをすると、体幹の力が抜けてしまいます。
結果として、腕や脚などの末端筋に過剰に負荷がかかり、以下のような傾向が出やすくなります。
- 脚ばかり太くなる
- 腰を痛めやすい
- 胸に効くより肩や腕に効く
フォームが体型を決めると言っても過言ではありません。
正しい姿勢を保つトレーニング方法
細マッチョを目指すなら、フォームを支える姿勢筋を鍛えることも重要です。
具体的には以下のようなエクササイズが効果的です。
- プランク(体幹を安定)
▶プランクで“姿勢が整う感覚”を身につけよう!プランクのやり方を詳しく解説! - デッドバグ(体幹と股関節の連動)
- ウォールシット(姿勢保持力の向上)
これらをトレーニング前の準備運動や、休息日の軽めメニューとして取り入れましょう。
筋肉を発達させるトレーニングではなく、フォームを作るためのトレーニングです。
まとめ
- 細マッチョは「バランス」と「体脂肪率」が特徴
- ベンチプレスやデッドリフトなど体幹を使う種目が有効
- フォームのクオリティーが体型をつくるカギ
細マッチョになるには、鍛え方だけでなく「どこを、どう鍛えるか」が重要になります。
綺麗なフォームでしっかり筋肥大を狙い、バランスの取れた食事と有酸素運動で脂肪を落とす。
無駄を削ぎ落とした引き締まった身体は、誰が見ても魅力的です。
「とりあえず筋トレ」から一歩進んで、自分が目指す体型のためのトレーニングに切り替えてみませんか?