コルセットをつけたまま過ごすと筋肉が落ちるって本当?

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コルセットをつけたまま過ごすと筋肉が落ちるって本当?
コルセットをつけたまま過ごすと筋肉が落ちるって本当?

こんにちは。
きずな日暮里接骨院の藤田です。

腰痛などでコルセットをしていると楽に感じますよね。
よくコルセットをつけたまま過ごすと筋力が落ちてしまうと思われていますが、実はそうではありません。
本当はコルセットをつけたほうがいいのに、筋力が落ちてしまうという情報を知ってしまい、不安でつけないようにしている方が多いと感じます。
確かに筋力が落ちてしまうケースもありますが、実際では筋力が落ちるケースは稀です。

それは何故なのか?
腰痛とコルセットについて、腰痛の予防にもなる運動など詳しく解説していきます。
これを読んでいただければ、腰が辛い時にも安心してコルセットをつけることができますし、つけるかどうかの判断材料になると思います。
ぜひ参考にしていただきたいと思います。

腰痛について

ケガを除く、ほとんどの身体の痛みの原因は
・姿勢が悪い
・運動不足
・可動域が悪い(身体が硬い、関節の動きが硬い)
・ストレス(自律神経の乱れ)
によって起こっています。

痛みというものはわかりやすくいえば身体のSOS信号です。
「痛み」という不快な信号を脳に送ることで、危険な物からや状態などから身体を守ります。

ケガをしていたら、もちろん身体に傷がついているので「助けてくれ!」と痛みで表現された主張をします。
ケガが治れば助けは必要としないので、痛みも治まります。

ケガ以外の痛みの原因であればこのようなイメージです。
姿勢が悪いとかからなくてもいい負担がつねに身体にかかります。
そして、休む間もない筋肉は「助けてくれ!」と訴えます。

運動不足で筋力が弱くなると今までは助けが必要がなかったとしても、弱くなるにつれて「助けてくれ!」と訴えます。

身体が硬ければ、他の使い方をするのが難しく同じ部位ばかりに負担をかけてしまいます。
負担をかけられてる部位は「なんで俺ばかりなんだ!助けてくれ!」となります。

この「助けてくれ!」が痛みとして感じるということです。

ストレス自体も不快な刺激です。
ストレスから自分を守ろうとして痛みを出すことがあります。
痛みを出すことでストレスから避けるため、行動ができるようになります。
しかし、人によっては痛み自体がストレスとなってしまい、ストレスが痛みを引き起こし、痛みがストレスを引き起こす負の連鎖になってしまうこともあります。

長期間の腰痛で悩んでいる方に特に多い症状が、
「なにもしていなくても痛い。」
「寝て起き上がる時に痛い。」
「イスから立ち上がる時に痛い。」
が代表的な症状かなと感じます。

なにもしていなくても、腰が痛いのは、腰が常に助けも求めて訴えている状態です。
だから、動いていようが動いていなかろうが常にそのような不快な感覚をだしてしまいます。

寝て起きる瞬間に痛いのも、寝てる間はほとんど同じ姿勢でいるのでその状態でかたまったような状態になります。
かたまった状態で動くことによって伸びるべき所がうまく伸びず、腰への負担が集中してしまい、痛みが起きてしまうことが多いです。
イスから立ち上がる時も長時間座った状態からなのであれば、同じような機序で痛みます。
負担をこれ以上かけたくないからSOS信号を出してしまう腰にそのような動きをしてしまえば、さらにSOSを出そうとするので、痛みが出てきて当然です。
 

コルセットを巻くと楽に感じる理由

コルセットを巻くことで腰周りが固定されます。
動かして痛い時に、可動域を制限することで動かす機会を減らし、痛みの起きる機会も減らしてくれます。
ということが一般的だと思います。
しかし、本当のメリットは別にあります。

コルセットを巻く本当のメリットは、まず骨盤が前傾に促されやすくなることです。
いわゆる骨盤が立つという状態です。
ほとんどの方は骨盤が後傾、後ろに傾むいた状態の方が多いです。
骨盤が後ろに傾いていると猫背になりやすくなってしまい姿勢が悪くなります。
姿勢が悪くなると骨でしっかり支えることが難しくなるので、支えが筋肉に依存します。
それだけではなく、ふくらはぎやふとももの前(特に外側)、腰の筋肉に負荷が集中しやすい使い方になります。
骨盤が立つ(前に傾きやすくなる)と骨でしっかり支えやすくなるので、筋肉に余計な負荷はかかりづらくなります。

メリットはもうひとつあります。
それは腹圧が高まることです。
腹圧とは、腹筋と横隔膜の収縮によって起こるお腹の中の圧力のことです。
細長い風船をイメージするとわかりやすいと思います。
空気の少ない風船は立つことができません。
空気を入れた風船はまっすぐの状態を維持することができます。
身体の中も同じです。

腹圧が高ければ、圧力の力で身体を支えやすくなるので、筋肉に余計な負担がかかりづらくなります。
筋肉だけで支えられるより、骨や圧力でも支えられたほうが楽ですよね。
筋肉にも余裕ができれば、SOSを出す必要もなくなります。
だから、コルセットを巻くだけで腰の痛みも緩和されますし、軽くなったような感覚になるのです。
 

コルセットを巻くと筋肉って本当に落ちるの?

これは結論から申し上げますと筋肉が落ちることは稀です。
コルセットをしていて、絶対安静で運動を全くしなければ筋肉は落ちてしまいます。
しかし、普段と同じような日常生活動作をしていて辛い時にコルセットを巻いているのであれば、筋肉はそう簡単には落ちません。
力仕事など身体を使う仕事をしている人であればかえって筋力があがることもあるかもしれません。

なぜ、筋肉の負担が減るにも関わらず筋力が落ちないのでしょうか?

ぼくは筋トレをするときはパワーベルトという革でできた太いベルトを巻きながら、デッドリフトという床からバーベルを持ち上げる筋トレをしています。
パワーベルトを巻くことでより強い力を込めることができますし、腰をしっかり固定することにより万が一変な方向に捻らないようにケガの予防にも繋がるからです。
もちろん、徐々に筋肉は増えて持てる重量も増えてきています。

何が言いたいかというと、コルセットをつけることにより痛みが緩和し、身体が軽く感じるようになれば動きやすくなるはずです。
それで仕事のパフォーマンスがあがれば、活動量が増えるので筋肉はむしろ増えます。
腰が楽になることで活動量が増えるのであれば、むしろ積極的にコルセットはつけるべきだと思います。
筋肉の落ちる落ちないとコルセットはそこまで深い関係性はありません。
普段どのように過ごしているかが重要です。

ただ、楽だからといって普段から活動量も少なく、運動もしないでコルセットに依存するのはよくありません。
活動量が普段から少なければただでさえ筋力が落ちてしまいます。
コルセットをつけて少し楽になっても活動量が少ないままなら、さらに筋力が落ちてしまいます。
そうやって筋力が少なくなりすぎた状態になれば、コルセットは本当に手放せなくなってしまい依存してしまいます。
この場合がコルセットを使って筋力が落ちるケースです。
身体は習慣と環境によっていまの状態が出来上がります。
コルセットをつけたから筋力が減るではなく、筋力が減ってしまう生活習慣だから減ってしまうということです。

コルセット筋というものをご存じでしょうか?

私たちの身体は、骨と筋肉、圧力によって支えられていますが、動いている時は主に筋肉によって支えられます。
身体を大きく動かしたり、何かを持ち上げたりなど大きな力を発揮してくれるのはアウターマッスルです。
関節を安定させたり、姿勢を維持したり、内臓を支えたりする時に活躍してくれるのが、インナーマッスルです。
インナーマッスルでよくあげられるのが、腹筋周りのインナーマッスルですが、その中でも「コルセット筋」と言われている筋肉をご存じでしょうか?
それは、「体幹」だったり「インナーマッスル」と言われている筋肉のひとつで、お腹を凹ませる時に働く腹横筋(ふくおうきん)という筋肉のことです。
腹式呼吸で息を吐く時に最も働き、コルセットと同じようにお腹を締め付けて、腹圧を高めて、体幹を安定させ、姿勢を保つためにも働くことから「コルセット筋」とも呼ばれています。

 

コルセットに頼らない身体づくりとは

コルセットに頼らない身体づくりをするのであれば、まずはコルセット筋を鍛えるためにドローインという種目で鍛えることがオススメです。
こちらの記事に紹介させていただいています。
【ドローイン】

そしてさらにコルセット筋やお尻の筋肉がより活動しやすくするためにも、筋肉にかからなくてもいい負担をかけないようにするためにも、骨盤を前に傾けられるようにすることがとても重要です。
骨盤を前に傾いた状態をつくるためには、
・身体の使い方を知ること
・前に傾けられる可動域を確保すること
が必要最低条件です。

セルフケアでこれを目指すには
【かかとバランス】
【壁タッチスクワット】
【太ももの裏のストレッチ】

こちらがとくにオススメです。
コルセットをつけて楽になるのであれば、コルセットをつけた状態を自分の身体で再現すればいいわけです。
自分でやるのが難しいなど、継続ができない、より質を高めたい場合はきずな日暮里接骨院の骨盤矯正を受けていただくことが自信をもってオススメできます。
当院の矯正メニューは矯正、ストレッチ、運動が一体化しているので、身体の歪みにも、可動域にも、筋力にもアプローチができます。
整体だけではなく運動の要素もあることで「身体の使い方」も矯正することができます。
現状叶えられる中での最も根本治療に近いものが当院の矯正だと思っています。

腰周りを支え続ける仕事をする会社があるとして、まだ能力の低い新人(例えば、腹横筋)がいたり、サボる人(お尻の筋肉やふとももの裏)がいたら、まじめで優秀な人(腰)が足りない仕事を請け負うことになると思います。
いくら優秀な人でも、まじめすぎる性格だった場合、強い責任感によって全部自分でどうにかしようとしてしまいます。
そして、いつかは絶対に倒れてしまいます。
筋肉を鍛えるということは、能力の低い新人を教育するイメージです。
骨盤を前に傾けるということは職場環境を改善させてサボる人のモチベーションをあげるイメージです。
いままでサボってた分能力が低くても、高いモチベーションで仕事をしていれば能力もあがります。
会社で請け負ってるの仕事量(負担)はそんなに変わるものではありません。
新人が仕事できるようになったり、サボる人がしっかり働けるようになれば、優秀でまじめな人が倒れるというような事態にもなりません。

なので腰痛があって、どうしても動かないといけないのであれば、安心してコルセットを巻いてください。
まずは身体の中の職場環境を良くしていきましょう。
巻いてるうちに自然と痛みがよくなっていることもあります。
そしたら外せばいいんです。

「普段全く動かないし、運動もしてないからコルセットをつけるのが不安。」
という方は、コルセットを巻いて痛みを緩和させてつつ、上記のセルフケアを痛みのでない範囲で行ってみてください。
巻いた状態でも身体を動かしていれば、筋力は下がりません。

それでも難しければ、当院にご相談いただければ、患者様に合った最適なプランでしっかりサポートさせていただきます。

いかがでしたでしょうか?
他の記事にも身体についていろいろなことを発信していますので、ぜひ読んでみてください。