その痛み、赤旗症状(レッドフラッグ)かも?整形外科・接骨院・整体院の正しい受診フロー

突然の強い痛みやしびれがあると「病院に行くべき?」と迷いますよね。
一方で「整体で様子をみれば大丈夫かな」と考える方も少なくありません。
この記事では、整形外科へすぐに向かうべき“赤旗症状”をわかりやすく解説します。
読後には「今すぐ医師の診察が必要か」「セルフケアで様子見が許されるか」を判断できるようになります。

赤旗症状ってそもそも何?

赤旗症状は、放置すると命や重大な後遺症に直結するサインの総称です。
腰痛や肩こりなど日常的な不調の裏に潜む深刻な病気を早期にふるい分ける目的で使われます。
医療現場では問診や検査の“選別基準”として常識になっていますが、一般の方には馴染みが薄い言葉です。
だからこそ定義を知るだけで、適切な受診行動がグッと選びやすくなります。

医療者が「危険信号」と呼ぶ三本柱

発熱・激痛・神経症状の三つが基本軸です。
38度以上の持続発熱は感染や炎症の疑い大。
安静にしても治まらない激痛は骨折や内臓疾患を示唆します。
しびれや筋力低下を伴う場合は脊髄・末梢神経の損傷リスクが高いと覚えてください。

その痛み、放っておかないで!具体例でイメージしよう

腰を例にすると理解が早まります。
軽いぎっくり腰なら2~3日で痛みのピークを越え、動けば少し和らぐのが典型です。
対して赤旗症状の腰痛は、夜間に悪化し楽な姿勢が一つも取れません。
咳やくしゃみで電撃的に走る痛み、下肢のしびれや排尿困難が加わるなら即受診が鉄則です。

整形外科へ今すぐ直行する目安

・転倒や交通事故直後の痛みが強い
・がん治療中で新たに骨の痛みが出た
・原因不明の体重減少と共に痛む
これらは骨折・腫瘍・感染の可能性を示唆します。
受診タイミングを逃すと不可逆的な障害を残すため要注意です。

赤旗かどうか、自宅でセルフチェックできる?

完全に見極めるのは医師のみが可能ですが、簡便な確認ポイントはあります。
「痛みの質」「発症までの経緯」「楽になる姿勢の有無」の三点をメモしましょう。
経時的に悪化するか、安静で改善するかを観察すると医師への説明がスムーズです。
症状の日記は主訴を的確に伝える手助けになり、受診先の選択ミスを防ぎます。

整体や接骨院では対応できないケース

・発熱やしびれを伴う痛み
・夜間痛で睡眠が取れない
・骨折・脱臼が疑われる外傷直後
これらは法的にも医師の診断が必須です。
整体や接骨院へ向かう前に、整形外科で画像検査と血液検査を受けてください。

赤旗症状がない場合の上手な受診フロー

まず整形外科でレントゲンやMRIを受け、重大疾患の除外診断を受ける。
「異常なし」「保存療法で経過観察」なら、痛みの緩和と機能回復に接骨院や整体院が活躍します。
筋力バランスの是正や姿勢改善は医療機関では時間を割きにくいため、専門家との併用が現実的です。
医療とリハビリサービスを組み合わせることで、再発予防まで見据えた長期的ケアが可能になります。

受診先を切り替えるコツ

医師から「骨や内臓に問題なし」と説明を受けた

痛み止めや湿布だけでは日常動作がスムーズにならない

姿勢や動き方の指導を受けたい

この三条件が揃ったら整体やパーソナルトレーニングへのステップアップが効果的です。

まとめ

  • 赤旗症状は発熱・激痛・神経症状の三本柱で判断する
  • 赤旗が疑われる場合は整形外科の画像・血液検査を最優先に受ける
  • 「異常なし」でも痛みが残るなら整体や接骨院で機能改善に取り組む

重大疾患を早期に除外することで安心してリハビリへ移行できます。
迷ったまま我慢せず、まずは医師に相談したうえで適切なケアを選択してください。

整形外科と接骨院と整体院の違いとは?