食べ物で痛みがやわらぐ――そんな話を聞いたことはありませんか?
実は、日々の食事の中には、炎症を抑えたり、神経の働きをサポートしたりする栄養素が含まれています。
慢性痛に悩んでいる方は、薬や治療だけでなく、食べ物の力も上手に取り入れることで、痛みの感じ方を穏やかにできる可能性があります。
この記事では、慢性痛のケアに役立つ栄養素と、意識したい食習慣についてわかりやすく解説します。
痛みを和らげるために意識したい栄養素
痛みや炎症を抑えるために役立つ栄養素はいくつかあります。
ここでは特に重要なものを紹介します。
オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)
青魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸には、体内の炎症を抑える働きがあります。
慢性炎症は痛みの悪化にもつながるため、サバ・サンマ・イワシなどを意識して食べるのがおすすめです。
また、えごま油やアマニ油といった植物由来のオメガ3も、手軽に取り入れられます。
DHA・EPAを摂取するには鯖缶も手軽でオススメです。
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ビタミンD
ビタミンDは、骨や筋肉、免疫系のバランスを保つために重要な栄養素です。
ビタミンDが不足すると、体内の炎症が起こりやすくなったり、痛みを感じやすくなるリスクが高まることがわかっています。
魚、きのこ類、卵などに多く含まれています。
日光を浴びるだけでも体内合成されるので、屋外での軽い運動も◎。
抗酸化物質(ビタミンC・E・ポリフェノール)
慢性痛を引き起こす要因のひとつに、「酸化ストレス」があります。
抗酸化物質を多く含む食べ物は、細胞のダメージを抑え、回復力をサポートしてくれます。
おすすめ食材例:
- 緑黄色野菜(ピーマン、ブロッコリー、にんじん)
- 果物(ブルーベリー、いちご、柑橘類)
- ナッツ類(アーモンド、クルミ)
バランスよく取り入れることがポイントです。
慢性痛に悪影響を与える食べ物もある
反対に、慢性痛を悪化させるリスクがある食べ物も存在します。
特に注意したいのは次のものです。
- 加工食品やファストフード(トランス脂肪酸が多い)
- 白砂糖や精製された炭水化物(血糖値の急上昇・急降下を招く)
- アルコールの過剰摂取(炎症促進)
これらを完全にゼロにする必要はありませんが、
痛みを和らげたいならできる範囲で頻度を減らす意識が大切です。
食べ物だけに頼りすぎないバランス感覚も大事
食事はあくまで慢性痛ケアの一要素です。
「食べ物を変えたからすぐ治る!」と期待しすぎず、
日々の習慣として無理なく取り入れることが続けるコツです。
- まずは1日1品「痛みケア食材」を加える
- 少しずつ体調の変化を観察してみる
- 完璧を目指さず、できた日をほめる
このくらいのゆるいスタンスで大丈夫です。
まとめ
慢性痛は、体の構造だけでなく、
日々の栄養バランスや炎症状態とも深く関係しています。
オメガ3脂肪酸、ビタミンD、抗酸化物質を意識した食事を心がけながら、
無理のない範囲で体にいい習慣を積み重ねていきましょう。
「できることを少しずつ」続けることが、
痛みとの前向きな付き合い方につながっていきます。
その他慢性痛のセルフケア方法はこちらを参考にしてください。
▶痛みを和らげる方法まとめ体・心・脳からできるセルフケア